2008年12月13日土曜日

金子勝著『世界金融危機』

岩波ブックレットより金子勝・アンドリューデヴィット著の『世界金融危機』がリリースされました。
昨年の夏頃から、所謂「サブプライムローン問題」という金融市場の混乱がメディアなどで伝えられてきましたが、今年に入って、もはやサブプライムローンだけの問題ではなく、金融市場全体の機能麻痺と実体経済の悪化の問題に変わりつつあります。2008年の9月には米国第四位のリーマン・ブラザーズ証券が破綻し、次に危険な市場はCDS市場だとも言われております。日々悪化し続けるこの金融危機を金子勝が強いメッセージを込めて的確に読み解きます。


【目次】
はじめに グローバル同時不況の危うさ
早急に政策転換を実現しなければ、日本経済は死へ向かって突き進むしかないだろう。(一部抜粋)

第一章  「影の銀行システム」の崩壊
今回の金融危機の原因を的確に解説します。投資ビークル(SIV)、ファンドなど、規制が及ばない範囲での行き過ぎた信用創造が問題を拡大したと言います。金子はこのシステムを「影の銀行システム」と名付け、その危うさについて言及します。

第二章  つぎの津波がやってくる
まだ信用収縮は終わっていない。住宅価格の下落は今後米国の消費をいっそう冷やし、企業倒産はクレジット・デフォルト・スワップを予想以上に苦しめるだろう。次に何が危険なのか、金子勝が読み解く!

第三章  ガス欠とオーバーヒート
現在は金融資本主義、石油の時代の二つの長期波動が限界に達していると言える。この二つの長期波動が同時に崩れようとしているのである。環境エネルギーの視点から、今を読み解く!

第四章  世界は壊れそうだ
金子が一貫して続けてきたジョージ・ウォーカー・ブッシュの批判。ブッシュは戦争とバブルの大統領である。米国政府が野放しにした住宅バブルと戦争による石油高騰。世界はまさに壊れつつある。各国の不動産バブルの崩壊、自動車バブルの崩壊、そしてこの中での物価上昇。世界はどこに向かうのだろうか。米国のヘゲモニーは終焉するのであろうか。

おわりに 脱出口を見失った日本
金子が一貫して批判し続けてきた小泉「構造改革」。不況を打破し、成長することで財政赤字を縮小するはずだった小泉「構造改革」。だが現実は財政赤字を拡大することになった。超低金利を続けざるを得なくなった現状、膨大な財政赤字により身動きが取れなくなっている日本。日本はどこへ向かうのだろうか

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