(以下引用)
民間の経済研究所、第一生命経済研究所が、総務省の「家計調査」を基に夫婦と子ども2人の4人の世帯の場合について試算しました。
まず、▽年収が250万円未満の世帯では、家計の負担が現在に比べて1年間に5万5349円増加します。また、▽400万円以上、450万円未満の世帯で、6万4999円、▽500万円以上550万円未満の世帯で7万3691円、▽1000万円以上1250万円未満の世帯で11万4118円、それぞれ負担が増えるとしています。
さらに、税率が10%に引き上げられた場合、▽年収が250万円未満の世帯で現在に比べて9万571円、▽400万円以上、450万円未満の世帯で、10万6363円、▽500万円以上550万円未満の世帯で12万585円、▽1000万円以上1250万円未満の世帯で18万6739円、それぞれ負担が増える計算です。
(引用元:NHKニュース)(以下引用)
収入別に、消費税の負担増額をシュミレーションしてみました。
当然のように、収入が多い人ほど、負担増も多くなるという結果に。
しかし、収入が低い方でも、負担増加分の年収に締める割合は高くなっています。
負担が増えるのは40代・50代…
世帯主(一人暮らしの方はご本人です)の年齢別の負担増は以下の通りです。40代、50代の方の負担増が大きいという結果に。
やはりこの世代の人は収入が多い上に、家族なども多く、消費に回す額が多いからでしょう。
法人経営者が税負担額が最も増加する
民間に勤めている方、役所などに勤めている方、個人事業主、法人経営者にわけて、負担の増額をシュミレーションしてみた結果が下のグラフです。法人経営者では、10,197円(月)も負担が増えるという結果に。
月1万円も税負担が増えるというのは、驚きではないでしょうか?(もちろん法人経営者の消費そのものが大きいということもありますが。)
一番少ない個人事業主でも、6,283円(月)負担が増えます。
世帯の人数別に見ると…
世帯人数(≒家族の人数)ごとに、負担増もシュミレーションしてみました。世帯の人数がが3人以上になると、人数が増えても負担額があまり伸びないという結果に。
1人あたりでみると、一人暮らしの方が最も負担増加が大きくなっています。
全体的に見ると負担増は1月当たり5,000円〜10,000円程度
全体をみて、月あたり5000円〜10,000円程度の負担増になるということが言えそうです。年額にすると10万円前後ということになります。
負担増分の具体的な数字はこちらでご覧頂くことができます。
(総務省の家計調査の消費支出に税率/税率+100を乗じて、消費税の負担額を推計しました。5%なら、5/105を掛け、8%なら、8/108を掛けるといった具合です。非課税品目が考慮されていませんが、日本の消費税制において非課税品目は極めて少ないため、誤差の範囲です。)
個人事業主や中小企業経営者がとるべき対策
消費税増税による負担増は避けられませんが、個人事業主(フリーランス)・中小企業経営者の方々は、取ることができる対策がいくつかあります。
1:まずは経費のつけ漏れをなくす
消費税が増税されると、当然あらゆるものの値段があがります。しかし、経費として計上すれば、会社や事業の税金対策になる上に、消費税の部分は、課税仕入高として還付も受けることもできます。
ですので、今まで以上に経費のつけ忘れには気をつけましょう。
2:個人事業主・フリーランスは法人設立を検討
今回、消費税増税が決定されましたが、法人税率減税が行われる可能性が高いと予想されます。そこで、減税が実際に行われた場合、現在個人事業主としてビジネスをされている方々は、法人の設立を検討してみてはいかがでしょうか?
また株式会社でなく、合同会社なら、設立費が安く、簡単な手続きで設立することができます。
合同会社のメリット・デメリット
3:消費税の制度をもう一度確認する
また消費税の制度をもう一度確認し、不必要な税金を支払うことを避けるようにしましょう。個人事業主・法人が納める消費税は、基本的に以下の計算式で行われます。
(課税売上高ー課税仕入高)✕0.05=納める消費税
つまり、課税仕入高が多ければ、納める消費税が減る仕組みになっています。また計算の結果、マイナスになった場合には、還付を受けることもできます。
そこで、この課税仕入高の計算方法と、還付を受ける条件に関連して以下の2つのことを意識しましょう。
簡易課税制度と原則課税制度どちらを選ぶかよく考える
また簡易課税制度を選択した場合は、上記の計算の結果マイナスとなった場合、つまり課税売上高を課税仕入高が上回ったときに、還付を受けることもできません。
簡易課税制度と原則課税制度の詳しい話はこちらでご覧いただけます。
免税事業者と課税事業者どちらを選ぶかよく考える
ですので、課税仕入高が大きくなるような出費の予定(大きな設備投資など)がある場合には、十分気をつけて、選択しましょう。
*免税事業者を選択できる条件は、
①前々事業年度(個人事業主の場合は前々年)の課税売上高が1000万円以下の場合
②事業を新たに始める場合(法人の場合は、更に資本金1000万円以下であることが条件)
となっています。
(引用元:経営ハッカー)